複素関数怖い。これは怖い。怖いっていうかやばい。
w = √z
がやばい。見かけだけはこんな簡単なのに怖い。
という感じの例によって例のごとくきっと間違った内容を含んだ複素関数紹介コーナー。
まず、√zの定義は
√z := exp[(log z)/2]
この時点でz = 0で特異点という鬼畜っぷりを発揮してくれてます。
この特異点の種類はひとまず置いといて計算をすすめると。
√z
:= z1/2
:= exp[(log z)/2]
= exp[(log|z| + i arg z)/2]
= √|z| exp[(i Arg z)/2 + i nπ] (-π < Arg z ≤ π) ......(1)
= √|z| [cos(nπ) + i sin(nπ)] exp[(i Arg z)/2]
= ±√|z| exp[(i Arg z)/2]......(2)
というところまで行き着きます。
まあ、色々恐ろしいところは有りますが気にせずz = 0の周りでどうなってるのか調べると
lim(z→0) |√z|
=lim(r →+0) √r |exp[(i θ)/2]|
=lim(r →+0) √r
=0
でした。
どうやらこいつはめでたく除去可能特異点なようで、晴れて
√0 := 0
ということにしても問題なさそうです。専門家じゃないからこの辺間違ってても分かんないけど。。
そして、更に怖いのがこいつに実数を入れた場合。
(2)を見ての通り、こいつはℂ\{0}で二つの値を取ります。
もちろん、区間(0,∞)においても二つの値をとり、例えば
√4 = ±2
なんて事になります。√4と-√4の区別なんてどこ吹く風です。怖い怖い。
このせいで実数で定義されてた根号がもう信じられなくなってきました。
なのに、(1)で実数が入った根号があるのでもはやこの定義すらトートロジーに思えてくる始末です。
どっちにしろ最後に±が付いてるからどっちの解釈でも矛盾はしていませんが。
この根号の恐怖ですが、そもそもの原因は定義に多価関数のlogなんて使ってるところにあります。
ですから、
√z := exp[(Log z)/2] (Log z = log|z| +i Arg z, -π < Arg z ≤ π)
を√zの主値と定めてやると、良い感じに
√z = √|z| exp[(i Arg z)/2]
となって世の中が上手く回っていくようになります。
ただ、この取り決めで全てが上手く行くのか、というと当然そんな訳はありません。
√(-1+iδ)
→ 1* exp(i π/2) (δ→+0)
=cos(π/2) + i sin(π/2)
= i,
√(-1+iδ)
→ 1 * exp(i (-π)/2) (δ→-0)
=cos(-π/2) + i sin(-π/2)
= - i
と成ることからも分かるように(-∞,0)で連続でない関数となってしまいました。
本来二つ値を持つものを無理矢理一つに定めようとすると、どこかで歪みがでてしまうのは仕方ないです。
それでもって、この√zの最大の恐怖ですが、対数関数のlogとLogや、逆三角関数のarcsinとArcsin or ArcSinのように区別する術がないことです。
怖い怖い、文献を読む際は是非ともを気をつけください。
自分が書くときにも
a√z
= exp[(Log z)/a] (Log z = log|z| + i Arg z, -π < Arg z ≤ π)(z≠0)
0 (z = 0)
って書いておくと分かりやすいですね。長すぎて毎回書くのは現実離れしてるけれども。
と、こんな感じなルートさんですがこれが多価関数で有ることを認めてしまうと色々と綺麗に書けそうです。
x2 = 2 より
x = 21/2
なんて、すっきりしててとても心地良いですね。
複素数に興味を持った人は、前からこのブログのリンクに貼ってるけど多分誰にも気づかれていないDIMENSIONSの動画の5番6番でも見てみたら良いですよ。

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